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<クリモーン庭園 Cremorne Gardens>

 現代でいう遊園地、テーマパークのようなものが、当時のロンドンにはたくさんありました。
 プレジャーガーデンズと呼ばれています。
 クリモーン庭園はチェルシーの「スタジアム」というプレジャーガーデンズを前身として、
 1845年に開園しました。
 ディズニーランドのように、きれいな遊歩道、楼閣、喫茶店がもうけられ、舞踏会、サーカス、芝居小屋、ポニー競馬などの娯楽が豊富でした。
 特に有名だったのが、気球ショーと、午後11時半の花火ショーです。
 花火の音に相当苦情があったようですが、大人気だったので、無視されました。
 
 最初は健全な遊園地だったここも、のちにはロンドン一のいかがわしい場所となり、娼婦などが集まる、悪の巣窟になってしまいました。
 1874年5月に「空飛ぶ男(フライングマン)」が気球ショーで失敗し、墜死したのがきっかけで、ついに閉園においこまれました。

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