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<ファッションプレート fashion plate>

 最新流行のファッションを版画で刷ったものが、新聞や雑誌などの付録についてきました。
 塗り絵のような版画に、ぬり絵のように手で彩色された、カラーバージョンもあります。
 現代で言う、ファッショングラビアですね。
 これを当時のご婦人たちは参考にして、お洒落していました。
 パリの最新ファッションのプレートを見て、お嬢さんたちは楽しんでいたのでしょう。
 アンティークショップなどで、よく額にはいったものが売られています。
 
 原物をわざわざ買わなくても、ファッションプレートのコレクターがたくさんサイトを作っているので、ウェブ上でいろいろ見ることができます。
 が、わたしのおすすめはここ。
 日本一のコレクションです。
 左側にある<雑誌>のコーナーのボタンを押して、画像を楽しみましょう。

http://digital.bunka.ac.jp/dlib/index.html
 

<踏み車 treadmill>

 踏み車、というものにはいろいろな形がありますが、要するに、水車は水で、風車は風で動かすのに対し、踏み車は足で踏むことで回転させる車輪です。
 用水路などにある、小さな踏み車などを見たことのあるかたもいるでしょう。
 ここで説明する踏み車は、ビクトリア時代の監獄に設置されたものです。
 かわいく言えば、<ルームランナー拷問バージョン@監獄・>です。
 うーん。やっぱり殺伐とした匂いは消えないか。

 踏み車は1817年にBrixton監獄に初めて設置されました。
 もちろん、水をくみあげるため、という実用的な踏み車もありましたが、ほとんどが拷問目的でした。
 その証拠に、風圧を使った調節弁がつけられていて、回転をきつくして、罪人たちがいくらがんばって踏んでも、なかなか回らないようにすることができるようになっています。
 1分間に2回転する巨大な車輪の上を15分間歩き、ベルが鳴ると次の人と交替する、というローテーションで、監獄によって回転数は違いましたが、一万歩以上歩くことになるのは、どこもかわりありませんでした。
 しかも、これは車輪の上を歩くわけですから、平面を歩くのでなく、永遠に続く階段をのぼっているのと同じです。
 別名。「到達点のない階段」「永遠への階段」「ジャック・ザ・スリッパー」「人生の車輪」
 ロクな食事も与えられず、こんな苦行をさせられてはたまりません。
 当然、わざと足に傷をつけたり、仮病を装おったりして、さぼる人間が続出しました。

 それにしても、なんのためにこんなものを作ったのか。

<フリップ flip>

 イギリス古来の飲み物です。
 精がつく、と言われますが、お祝いやクリスマスなどにも飲まれました。
 丈夫なコップやカップにビールとさらに強いアルコールをまぜて、砂糖を加えます。
 そして暖炉につっこんで真っ赤に焼いておいた鉄棒をグラスの中にいれてジュッ!
 これでできあがり。
 この景気づけのジュッ! は子供たちに大人気のイベントでした。
 実際にためす時には危ないので、割れないような容器でやってね。(薄いグラスは不可)


 

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